PARTNER-Jet最上位機種Model40の出荷を開始
ギガトレース機能と新機能追加のデバッガソフトで、さらに進化したデバッグ環境を提供

京都マイクロコンピュータ株式会社（本社：京都府京都市、代表取締役社長：山本彰一）は、本日、当社製 JTAG-ICE「PARTNER-Jet」の最上位機種となるModel 40（以下M40）の出荷を開始したと発表しました。PARTNER-Jet M40は、ハードウェアに1ギガバイトのトレース専用メモリを搭載することにより、数十億命令の実行履歴の記録を可能にしました。当製品には、新バージョン（Ver.5.5）のデバッガソフトが搭載されています。なお、PARTNER-Jet M40は、ARM、MIPS、SH、V850シリーズのCPUに対応、その他のCPUに関しても随時対応予定です。価格は\598,000〜です。

近年、家電やカー・マルチメディアなどの進化（大規模なデジタル化）により、ソフトウェアが大規模化、複雑化してきており、ソフトウェア開発において効率のよいデバッグ作業は、製品の市場投入期間を短縮する重要な鍵になります。M40では、1ギガバイトのトレース専用メモリを搭載することにより、数十億命令（ARM11のLinuxカーネル初期化の時に約20億命令）の実行履歴の保存が可能になりました。時間に換算すると400MHzクラスで動作するARM11の場合で約10秒程度となり、今までのトレース可能時間からは飛躍的に長くなります。この大量の実行履歴は、バクの解析だけでなく、例えばシステムの起動時間のチューニングなど、まとまった処理の性能解析にも応用することが可能です。

また、このような大きなトレースデータを効率よく扱うためにデバッガソフトも進化させました。保存したトレースデータを表示するためのヒストリウィンドウでは、検索機能や統計機能を強化しました。統計機能の強化により、パフォーマンス解析などにより便利になります。また、新機能のイベントトラッカーと実行履歴を表示するヒストリウィンドウが連携し、ソフトウェアの実行動作と、CPUの命令レベルの実行履歴を相互に参照することができ、広い範囲から狭い範囲までを、効率よく調査・解析ができるようになっています。

【PARTNER-Jet Model 40 の特長】
*	1ギガバイトの専用トレースメモリを搭載 約40億命令、実行時間10秒の実行履歴を保存可能(※1)
*	トレースデータの高速表示、高速検索を実現 トレースバッファ・フル状態で、最初の表示まで0.2秒、指定番地の検索も約180秒(※1)
*	高速なトレースに対応 400MHzのトレースデータにも対応可能(※2)
*	三点の外部トレースをサポート トレースデータ内にボード上の任意の信号を取り込むことが可能
	(※1) 命令数や実行時間、検索時間は、ターゲットがARM11 CPU400MHz、ホストPCがCore2Duo E6600時の一般的な値です。 (※2) ARM CPUでトレースクロック200MHzデュアルエッジでの場合です。実際の動作可能周波数はCPUやターゲットを含んだ電気的条件により制限されます。